「積立って、月いくらが正解なんですか?」
投資を始めたばかりの頃、わたし自身も何度も検索しました。
新NISAが始まり、周りの声も増え、SNSを開けば“月◯万円”という数字が並ぶ。
でも、子育て家庭にとって本当に必要なのは、
「いくらが正解か」ではなく、「どう決めるか」なのだと思うのです。
今日は、わが家が積立額をどうやって決めてきたのか。
そして、今もどうやって守っているのか。
その「設計思想」をお話しします。
なぜ私たちは「金額」から決めてしまうのか
積立を考えるとき、多くの人が最初に見るのは「金額」です。
- 平均はいくら?
- みんなは月いくら?
- これくらいやらないと意味がない?
数字はわかりやすく、比較もしやすい。
だから安心材料のように感じます。
けれど実は、
金額から入ると、設計ではなく“競争”になってしまうことがあります。
子育て中は特に、
- 急な出費
- 習い事の増加
- 教育費の見通しの変化
- 自分の体調や働き方の揺らぎ
生活は、想像以上に動きます。
固定した“理想額”を先に決めると、生活の変化に合わせられなくなる。
そして気づけば、積立が「重さ」になってしまうのです。
もし今、SNSの数字が気になって落ち着かないと感じるなら、いったん「金額」より先に、“わが家の順番”を決めてあげるほうが安心につながるかもしれません。
金額先行が続かない理由
わが家も、最初は「このくらい積み立てたい」と金額から入りました。
でも数年経ってわかったのは、
積立が止まる理由は、相場ではなく“生活の揺れ”だったということ。
例えば、
- 習い事が増えたとき
- 家電が一気に壊れたとき
- 想定外の支出が続いたとき
不安は、マーケットではなく家計から生まれました。
そのときに感じたのは、
「この額を続けて大丈夫だろうか」という心理的圧迫です。
続かない投資の多くは、
リターンではなく“余白不足”が原因かもしれません。
この「生活の揺れが不安の引き金になる」話は、別記事でより丁寧にまとめています。もし最近しんどさが出ているなら、先に“安心の設計”から整えるのもおすすめです。
→ 投資を続けられる人・続けられない人の違い
わが家が積立額を決めたプロセス
では、どうやって決めたのか。
わが家は「金額」ではなく、順番から決めました。
① 防衛資金を先に整える
最初に考えたのは、投資ではなく現金でした。
- 生活費数か月分の預金
- 急な医療費や家電買い替えへの備え
“これがあれば眠れる”というラインを先に整えました。
【画像挿入ポイント】防衛資金の話のあと
【画像案:貯金通帳や封筒をテーブルに置き、安心した空気感が伝わる静かなリビング風景】

積立額の前に、“守り”を整える。わが家はここから始めました。
投資額は、その後に考えました。
② 生活費と固定支出を見直す
次に見たのは、「いくら余るか」ではなく、
「いくら減っても困らないか」。
習い事が増えるかもしれない。
食費が上がるかもしれない。
子育て家庭の家計は“伸びる可能性”があります。
だからわが家は、
“最大値”ではなく“最低ラインでも続く額”を基準にしました。
③ 教育費と未来のイベントを想像する
教育費は、突然やってくるわけではありません。
でも、
・中学受験を考えるかもしれない
・留学を希望するかもしれない
・部活や塾が本格化するかもしれない
未来は、まだ確定していない。
だからこそ、
余白を残した設計を意識しました。
【画像挿入ポイント】教育費の話のあと
【画像案:子どものランドセルや習い事バッグが並ぶ玄関のやわらかい光景】

習い事が増えるたびに、わが家の“積立設計”も見直してきました。
④ 心理的余白を残す
最後に一番大事にしたのが、心理面です。
「下げたら負け」
「増やさないと不安」
そんな思考にならない額かどうか。
わが家にとっての基準は、
“相場が下がっても生活に影響しない額”でした。
積立は、攻めではなく土台。
続けることが前提です。
積立額は「固定」ではなく「レンジ」で考える(わが家の場合)
ここまでの①〜④で「順番」は決めたのですが、もうひとつ意識しているのが、積立額を“固定”にしないことです。
子育て家庭は、家計が毎月同じにはなりません。だからわが家は、積立額を「この金額でずっと」と決めるより、“続けられる幅(レンジ)”として持つほうが安心だと感じています。
- 上限:家計が落ち着いている月に「これなら無理がない」と思える目安
- 下限:習い事や出費が重なる時期でも「これなら続けられる」と思える最低ライン
大事なのは、上限を増やすことよりも、下限を決めておくことでした。下限があると、不安期に「全部やめる/ゼロにする」ではなく、「少し整える」に切り替えやすくなるからです。
もちろん、状況によっては下げることが必要な時期もあります。わが家はそれを「負け」だと思わず、続けるための調整として考えるようにしています。
見直しのサインを決めておくと、迷いが減る
「いくらが正解?」と悩むとき、実は“金額”そのものより、生活のどこかに小さなサインが出ていることが多い気がします。わが家では、次のようなことが続くと一度立ち止まります。
- 固定費(習い事・塾・保険など)が増えた
- 予備費(突発費)が減るペースが早い月が続いた
- 評価額よりも「引き落とし日」が気になり始めた
- 家族のどちらかが、なんとなく不安を抱えている
このサインが出たときは、積立を“頑張って維持する”よりも、いったん安心が戻る形に整えるほうが、結果的に長く続きやすいと感じています。
ちなみに、積立額を決める前に「わが家のお金の置き場(安全資産/積立投資/夢枠)」を一度整理しておくと、迷いが減りました。投資全体の“配分の決め方”は別記事にまとめています。
→ わが家の投資比率の決め方
不安になった瞬間と、減額を考えたこと
正直に言うと、不安になったことは何度もあります。
相場が下がったときよりも、
習い事の費用が増えたときのほうが心が揺れました。
「このままでいいのかな」
「一度減らそうか」
減額を考えたこともあります。
でもそのとき、救いになったのは
“生活を優先して決めた額だった”という事実でした。
無理して決めた額ではなかった。
だから「減らしてもいい」と思える安心があった。
これは以前書いた「やめたこと」の記事ともつながっています。わが家は、投資を“足す”よりも、続けるために“重さを減らす”ことを優先してきました。具体的に「やめたこと」はこちらにまとめています。
→ 投資を続けるために、わが家が「やめたこと」7選
結論:続けられる額=正解
結局のところ、
- 平均も
- 他人の基準も
- 理想額も
わが家の正解にはなりませんでした。
わが家にとっての正解は、
「来年も、再来年も、自然に続けられる額」。
そしてそれは、年収や才能では決まりません。
生活とのバランスと、心の安定で決まります。
続けられる額は、人によって違って当然。だからこそ、比べるより先に「わが家の順番」を決めてあげるのが、いちばんやさしいと思っています。
今日できる、小さな一歩
もし今、「いくら積み立てるべき?」と悩んでいるなら。
今日できることは、大きな決断ではありません。
- まず防衛資金を確認する
- 生活費の“最低ライン”を書き出す
- 今の積立額で不安がないか自分に聞いてみる
【画像挿入ポイント】小さな一歩のあと
【画像案:ノートに静かにペンを走らせている手元のやさしい夕方の光景】

生活・教育・投資。役割を分けると、積立は整いやすくなる。
積立は、競争ではありません。
子育て家庭の投資は、生活の一部です。
安心して眠れる額かどうか。
そこから決めていい。
月いくらが正解かではなく、
どう決めたかが、未来を支えます。
わが家はこれからも、
「増やす」より「続ける」を軸に、
生活と投資のちょうどいい距離を探し続けていきます。
もし「制度の前提から整理したい」と感じたら、まずはこちらを先に読むのもおすすめです。
→ 新NISAを始める前に絶対に知っておきたい5つの基本
そして「積立の中身(ETFと投資信託の使い分け)」で迷う方は、入門記事を置いておきます。
→ ETF入門:投資初心者が知るべき基本
